ニュース&レポート
住宅設備機器・建材メーカー様2025年各社の戦略(新春特別号別冊版)
明けましておめでとうございます。昨年は2月に日経平均株価がバブル期の史上最高値を更新し、その後も高値圏で推移する中、日銀が17年振りの利上げに動いた年となりました。住宅市場におきましては、円安基調継続による資材高や人件費の高騰による住宅価格上昇の影響などで、新設住宅着工戸数は非常に厳しい状況が続いております。
中長期的には、サステナブルな経済社会の実現に向けた統合的アプローチの重要性が高まっております。従来の「脱炭素社会への移行(カーボンニュートラル)」だけでなく、「循環経済への移行(サーキュラーエコノミー)」や「自然再興の取組(ネイチャーポジティブ)」といった持続可能性を巡る社会課題の解決と経済成長の同時実現を図ることが重要です。木材を扱う業界としては、ネイチャーポジティブにつながる「森林破壊ゼロ」の対応も求められています。
このような外部環境の変化に柔軟・迅速に対応しながら、当社は長年培ってまいりました「天然木の良さを引き出す独自技術」をさらにブラッシュアップし、天然木内装建材の新たな需要創造に向け取り組み、「持続可能な木材資源の利用」に貢献してまいりたいと思います。
天然木の新たな活用提案で需要を創造する
本年は3つの商品に力を入れていきます。1つ目は、「LiveNatural MSX-L ネダレス145 forDog」です。犬にやさしい"滑りにくさ"の性能をもったマンション用フロアに、低彩度着色のバリエーションを追加しました。国土交通省の調査によると、ペットを飼育可能なマンションの割合は約5割であり、マンションでもペットを飼うことが当たり前になりつつあります。愛犬が床で滑り、ケガをするというお困りごとに着眼し、開発した商品です。
2つ目は、「メッセージハード オール国産材」です。これは非住宅物件にお使いいただける、基材から化粧材まですべての材料に国産材を使用した土足対応の挽き板フローリングです。特に表面材には、国産材として一般的な杉やヒノキなどの針葉樹ではなく、国産広葉樹を使用しており、色や木目の豊かさを楽しんでいただけます。
3つ目は、厚み2㎜の挽き板化粧材を使用した「フレンチヘリンボーンフローリング」です。通常のヘリンボーンとは異なり、貼り合わせた部分が直線になるため、すっきりとした印象となるのが特徴です。こだわりのあるお客様を中心に根強い人気があります。土足用にもお使いいただけるため、非住宅マーケットでも拡販をしていきたいと考えています。
これまでにない価値ある空間を実現する天然木商品を皆様にご提供し、"天然木がつくる幸せの循環"の実現に向け取り組んでまいります。本年もよろしくお願いいたします。
新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。本年も皆様のますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
昨年もウクライナ情勢は終わりが見えず、中東情勢も緊迫した状態が続く中、昨年10月、国内では石破政権が誕生し、1月には米国トランプ政権が誕生します。国内外とも不透明な状況ではありますが、良い変化が起きることを期待したいと思います。
さて、当社は昨年、主力の湘南工場の一部ラインにて大規模改修を行いました。最新技術を投入して生産効率向上を図ったもので、中部工場、九州工場と合わせ、カーボンニュートラル実現に向けた高性能グラスウール断熱材の安定供給体制を強化しました。また、2024年6月より、3工場が使用する電力をグリーン電力に切り替えました。これは杉林5,014ヘクタールが1年間に吸収するCO2の削減に相当します。当社は生産過程において、また断熱材の提供を通じて地球環境の負荷低減に取り組み、カーボンニュートラル実現を目指します。
当社は上記目的に向かい、引き続き新製品開発、市場投入、安定供給、配送能力向上を通じ、「建築物の更なる高断熱化」を目指します。お客様のご期待に応えられる会社になれますよう、愚直に取り組んで参ります。
カーボンニュートラル実現のための高断熱化の推進
2025年に注力する取り組み内容としましては、2050年のカーボンニュートラル達成に不可欠となる建築物の高断熱化の推進及びその断熱材の性能強化を推進致します。具体的な施策としては、今年の4月から実施される省エネ基準義務化への対応と、2030年の誘導基準義務化、等級6、7等の高断熱仕様に適合する断熱材のご提案に更に力を入れて参ります。各種勉強会や正しい断熱施工の普及の為の施工講習会について昨年以上に開催致します。製品の供給に関しましても、お客様のご期待に応えられるよう、最適最善な生産を行い、メーカーの使命である安定供給に努めます。
旭ファイバーグラスは「アクリアαシリーズ」含め、細繊維化技術を活かした高性能品の開発に取り組んで参りました。技術開発を更に突き詰め、新しい断熱等級仕様や壁、天井などの各部位毎に施工性に配慮した製品の開発を加速して参ります。建築用真空断熱材「VIP‐Build」は厚さ16㎜で熱抵抗値4.0を達成できており、新築住宅においては等級6、7仕様への新しい提案や既存住宅の断熱リフォームへの対応が可能と考えております。また、新商品としては今年度中には新仕様の天井用吹込みグラスウールを発売する予定です。
明けましておめでとうございます。
2024年は、インバウンド需要の回復や雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復傾向が続いています。一方、不安定な為替相場、各国中央銀行による金融政策見直しの動向など依然として先行き不透明な状況が続いております。このような事業環境のもとウッドワンでは無垢材や省施工商品といった付加価値の高い商品を核に、リフォーム・非住宅市場や海外市場の開拓を進めています。
国内販売においては、「商品にサービスを加えて提供する建材サービス業」を目指し、無垢材の特長を生かした商品や、サイズ・カラーが豊富で組み合わせ自由な収納商品、職人不足に対応した省施工商品など、お客様にとって付加価値のある商品の拡販に取り組み、取引店数の拡大を進めてまいりました。
ウッドワンは創業以来、森を育て、木を伐採し、製材からの一貫生産による高品質な商品を販売して得た収益で再造林する循環型の森林経営を行ってきました。それを継続、拡大していくために収益を上げて再投資していくことが私たちの仕事だと考えています。引き続き皆様のご期待に応えられるよう、全社一丸となって邁進してまいります。
上質で時代に左右されないデザイン
日本では、住宅に木を使うというと伝統的な和風建築かフィンランドのような北欧スタイルのイメージが強く定着しているため、今のライフスタイルに合った新たな木の良さを活かすデザインをご提案したいと考えていました。ご縁があり世界的なプロダクトデザイナーの深澤直人氏のデザインによる「WO Timeless standard collection」が生まれ、発売することができました。上質で時代に左右されず、暮らすうちに味わい深く変化していく新しいコレクションです。WOシリーズに使用しているニュージーパインⓇは、ニュージーランドの広大な森林で30年かけて苗木から育てています。幹が太く、芯がしっかりと締まり、均一に整った伸びやかな木目模様が特長です。幅30cmの床材にはじまり、ドア、クローゼット扉、階段、手すりなど、美しくソリッドな建材は弊社のハイエンド商品として、お客様に新たな価値をご提案させていただきます。本年はショールーム展示店舗の拡大を図り、さらに多くのお客様にWOシリーズのリアル空間をご体感いただく展開を加速してまいります。常に新しい商品を探求し、脱炭素社会の実現や、資産価値を高める住宅造りへの貢献に努めていく所存ですので、本年もご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
新年明けましておめでとうございます。
昨年、当社は2024年度を初年度とする中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2026」を策定し、新たな一歩を踏み出しました。この計画のもと、当社グループ一丸となって、社会課題に対する諸施策に取り組んでまいります。
まずは引き続き、安全を最優先にした生産体制の構築を大前提とし、品質管理体制の強化や様々なシステムを活用して、「お取引先様及びエンドユーザー様にご満足いただける製品品質とサービスの提供」を目指してまいります。
また、重点施策の一つとして掲げております「木質ボード事業の強化、拡大及び住宅資材事業との相乗効果の発揮」では、引き続きパーティクルボードの生産を行うENボード株式会社の操業を軌道に乗せ、月産1万5千トンの安定生産と新たな用途開発に取り組み、事業の拡大を図ってまいります。
今後の住宅業界は、新設住宅着工戸数の減少に加え、資材価格の高騰や物流2024年問題に伴う物流経費のさらなる上昇など、市場の先行き不透明な状況が続くことが予想されます。さらに、アメリカ大統領選挙の結果やそれに伴う政策の変化も、わが国の経済に影響を及ぼす可能性があります。当社はこの厳しい状況下においても、お客様にご満足いただける新製品の品質向上と安定供給に努めてまいります。
【永大産業 2025年の重点テーマ】
先述の「EIDAI Advance Plan 2026」に基づき、引き続き各施策を進めてまいります。住宅資材事業につきましては、昨年は多様なインテリアスタイルやトレンドカラーを取り入れた製品を数多くラインナップいたしました。フローリングでは『銘樹モクトーンC』や『コンカーボ』に新色を追加したほか、基幹ブランドの「Skism(スキスム)」製品群に、トレンドカラーであるグレー、ベージュといったニュアンスカラーに着目した新柄を発売いたしました。
今年も引き続き、「銘樹シリーズ」や『コンカーボ』をはじめ、「Skism(スキスム)」のさらなる販売拡大に取り組んでまいります。また、TVドラマへの美術協力や当社ウェブサイト及びSNSを通じた情報発信を積極的に行うなど、認知度の向上に努めてまいります。
あわせて、新設住宅着工戸数が低水準で推移する中、比較的安定傾向にある賃貸住宅市場に向けた製品の市場投入や事務所、園舎など非住宅向けの新製品を発売し、シェア拡大に注力してまいります。さらに、リノベーション市場にも目を向け、省施工で短納期の製品の充実を図ってまいります。
木質ボード事業につきましては、ENボード株式会社の安定稼働に加え、最新の連続プレスを活用し、加工性、寸法安定性、強度などに優れた、新しい付加価値を持った製品開発にも取り組んでまいります。
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げますと共に、本年も何卒宜しくお願い致します。
カネカケンテック株式会社は、「人と、技術の創造的融合により未来を切り拓く価値を共創し、地球環境とゆたかな暮らしに貢献する」ことを企業理念とする株式会社カネカのグループ会社です。「省エネルギーと豊かなくらしの創造に貢献する」ことを目指すQuality of LifeSolution Unitとして、地球環境保護・省エネルギーを実現するソリューションを皆様へお届けできる様、取り組んで参ります。
本年は、建築基準法や建築物省エネ法の改正により、省エネ基準の適合義務化、四号特例の見直し、木造戸建住宅の構造基準の見直し、などが本格始動し、建築業界に大きな影響を与えることが予想されます。また、建築現場での省施工ニーズ、SDGsやカーボンニュートラル等のCSR活動、省エネ・省資源への取り組みなど、私たちの事業環境は徐々に変化し始めています。
その様な事業環境変化をいち早く察知し、多くの付加価値を生み出す"カネカの製品""カネカのソリューション"を提案・提供させていただく所存です。本年も皆様のお役に立てる様、全社一丸となって取り組んで参ります。
高断熱・高気密住宅へのソリューション提供
新築住宅の省エネ基準適合義務化を迎える本年、断熱等性能等級4はもとより、5・6・7の上位等級にも対応可能なカネライトフォームⓇ。中でも、高性能断熱材「カネライトフォームⓇFX」「カネライトフォームスーパーⓇEX」の活用により、従来の断熱材納まりを大きく変えることなく、上位等級への仕様変更が可能となります。加えて、気密性を確保しやすく、結露などの水に強いカネライトフォームを、壁充填、桁上・桁間に展開して参ります。
また、環境負荷軽減への取り組みとして継続提案中の「プレカット」製品の普及活動を更に強化して参ります。昨年、"基本サイズを変える"新提案「830(ハチサンマル)」シリーズを追加、本年も様々な"仕掛け"を講じることでフルプレカット採用比率を高め、省施工・産業廃棄物削減に貢献致します。他にも、EPS断熱材「カネパール」や、太陽電池・接着剤などのグループ会社製品の提案が可能であり、全国各拠点の物流倉庫・配送網を最大限活用することで、お客様の幅広いニーズにお応えするソリューションを提案・提供して参ります。
新年明けましておめでとうございます。
昨年の住宅設備機器業界は、持家着工の不振が継続する中、資材価格や物流コスト、人件費の高騰もあり、大変厳しい状況となり、本年も先行き不透明な状況が継続することが予測されております。このような環境の中ではありますが、昨年は弊社創業75周年の節目の年に、キッチン・サニタリー商品を製造・販売する"水まわりメーカー"として、皆様のご支援をいただきながら、新商品のご提案や政策を推進してまいりました。
弊社は、2024年5月に「2024中期経営計画」を発表し、その中で、長期ビジョン「人と暮らしの未来を拓く」を前計画から継承して掲げました。弊社が社会から必要とされ、選ばれ続ける企業となるために、「変えなければならないもの、変えてはいけないもの」をしっかりと見極めた上で、「既存事業の需要開拓、低収益からの転換」「新規事業による新たな顧客の創造」「ESG/SDGs視点での経営基盤の強化」という3つの切り口で、変化することを恐れずに、本年もチャレンジし、新たなビジネスの創造に取り組んでまいります。
変革・挑戦・創造
昨年は、「サニタリー元年」と位置づけ、2月に「リビングバスルーム」という新しいコンセプトのもと、システムバスルーム「セレヴィア」と「ラクヴィア」、洗面化粧台「エルヴィータ」と「ラクトワ」を発売しました。さらに9月にはシステムキッチン「ラクエラ」のフルモデルチェンジを行い、"水まわりメーカー"としての提案力を強化しました。
本年も最上位システムキッチン「セントロ」、主力システムキッチン「ステディア」を中心に、イタリア高級ブランドのバルクッチーネ社とのコラボ商品である「ValcucineJP」なども加えた中で、"キッチンメーカーナンバーワン"を目指して邁進するとともに、住空間への提供価値をキッチンからサニタリーへ展開し、新たな価値の提供に取り組んでまいります。
本年も、あらゆるムリ・ムダ・ムラを見直し、変化することを恐れずに挑戦し、創造してまいります。そして、"水まわりメーカー"として、サニタリー商品も含めた時代の変化に対応した商品提案に取り組み、「ファン化促進」「専業力強化」を推進し、より多くのお客様にご満足いただけるように努めてまいります。
何卒本年も変わらぬご支援ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
明けましておめでとうございます。
昨年は資材・エネルギー価格の高止まりや物流コストの上昇、円安の再燃など、製造業にとって試練の多い一年でした。また、新築戸建の減少が顕著で、住宅着工の市場環境は極めて不透明です。しかし、本年も弊社は「新たな価値の創出により、社会が抱える課題を解決する」という理念を大切に、建物の長寿命化、住まう方の安心・安全、温室効果ガスの削減といった課題に取り組んでまいります。
弊社は、30周年に向けた長期ビジョン"Connect2033"を策定しました。"Connect"には「会社を未来につなぐ」「次の世代にバトンをつなぐ」という想いが込められています。このビジョンに基づき「先進的でサステナブルな企業」「レジリエントな基盤の構築」「成長の実現」という3つの柱を掲げ、事業を展開してまいります。
昨年はSBT認証の取得や、環境認証ラベルEPDの取得など、環境への取り組みにおいても大きな進展がありました。本年も引き続き、社会課題の解決に努めると共に、海外・非住宅・リフォームといった新市場の開拓に加え、隣接領域やシステム化などの新たな分野にも進出し、さらなる成長を目指してまいります。
非住宅市場における成長の加速
"Connect 2033"の1st STAGEとなる中期3ヶ年計画では、非住宅市場の開拓を成長戦略に掲げています。これまで弊社は、中大規模建築向けのテクスチャー開発や耐火構造認定の取得など、非住宅市場への取り組みに力を注いでまいりました。代表的な成果として、2023年グッドデザイン金賞を受賞した「KMEW耐火シート」があります。この商品はわずか1.6kgの軽さで、従来の20kgの石膏ボードに匹敵する性能を持ち、作業者の負担軽減と工期短縮を可能にしました。今後も新たな価値の創出を通じて、建設業界の課題に対する効果的なソリューションを提案してまいります。
さらに昨年、弊社は非住宅市場で長年の実績を持つALCのパイオニア企業、住友金属鉱山シポレックスを完全子会社化し、「ケイミューシポレックス」として新たにグループに加えました。これにより、弊社は戸建住宅から中高層建築物までの外壁材を製造・販売する国内唯一の総合外装材メーカーとなりました。今後は、ALCと窯業系サイディングの技術を融合させ、中高層建築の外装に革新をもたらします。これにより、建設市場にイノベーションを起こし、非住宅市場でのプレゼンスを一層高める事で、業界をリードしてまいります。
明けましておめでとうございます。2024年は中国経済の減速や資源価格の高騰、物価高等の影響があったものの、所得環境の改善に伴った個人消費の回復やインバウンド需要が高まったことで企業収益が堅調に推移いたしました。2025年につきましては、原材料価格の高騰や高止まりが予想され、先行きが不透明な状況が継続すると思われますので、対策を早期に実行していかなければいけないと感じています。
さて、弊社は2024年3月期から3カ年の中期経営計画を策定しておりましたが業績目標を達成したため、2025年3月期を初年度とする「中期経営計画2027」を改めて発表いたしました。本計画では成長分野に新製品を投入することで新規開拓を推し進め、また生産体制の強化やDXの推進といったより効率化を図るための設備投資を行うなど、さらなる事業拡大を目指しております。
住宅関連業界においては、住宅価格が高騰し新設住宅着工戸数が減少する中で、市場の変化に合わせた製品を投入する必要が高まってきております。弊社は脱炭素化社会に向けた製品の提案や職人不足に対応するための省施工を推進できる製品開発を行い、持続可能な社会の発展に貢献したいと考えております。
「住宅関連用製品の提案強化」及び「グループ会社との連携強化」
2025年に注力する取り組みとしまして、既存主力業界である「住宅関連用製品の提案強化」及び「グループ会社との連携強化」を行ってまいります。
国産材活用の流れを受けた集成材製造用接着剤やタイル用弾性接着剤と下地処理剤を組み合わせて使用し、外壁タイルの剥落リスクを抑えるトータルフレックス工法のさらなる提案強化を行うとともに、グループ会社のシナジー効果を活かし、サンライズ㈱の住宅用シーリング材、ウォールボンド工業㈱の壁装用接着剤の拡販を行ってまいります。
さらに、新製品として「ボンド 変成シリコンコークLM超耐久」を発売いたしました。外壁目地用途に使用されるシーリング材は時間の経過とともに劣化し、メンテナンスが必要となります。このメンテナンスまでの期間を延ばすために開発された製品となります。一般的なシーリング材は約7~10年で劣化するのに対し、本製品は約30年の耐候性を有し、速硬化・塗料密着性良好・塗料汚染が少ないといった特徴も兼ね備えた新製品となっております。
今年度におきましても、住宅関連業界・周辺業界へ新製品の市場導入を推進いたします。
明けましておめでとうございます。昨年のわが国経済につきましては、不安定な国際情勢や資源価格の上昇を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰はおさまる気配を見せず、また住宅産業においても物価上昇に伴う実質賃金の低下が消費者の住宅購入マインドを冷え込ませ、厳しい事業環境が継続している状況です。
そして、昨年は能登半島に甚大な被害をもたらした元日の大地震と9月の豪雨による二重災害をはじめ、日本各地において自然災害が多発した年でした。被害に遭われた地域の一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
このような昨今の異常気象や自然災害の激甚化・多発化を受け、住まいの質的向上がますます重要となる中、弊社のコーポレートスローガンである「ユニークな建材で長持ち住まいをささえます。」にあります通り、唯一無二で付加価値の高い製品を市場に送り出し、住宅の高性能化・長寿命化に貢献する事こそが、弊社が果たすべき役割であると強く認識しております。
これからもお客様の声に耳を傾けながら、常識にとらわれない自由な発想で性能・デザインの両面において"ユニーク"な製品を市場投入する事により、住宅業界に新たな価値をご提供してまいります。
現場を重視し「変化に強い骨太企業になる」
弊社では変化の兆候が最初に現れる原点を"現場"と定義し、"現場"において常にお客様目線で物事を考え、事実を確認する事を最重要視しています。これは、これからの不確実・不透明な時代においては、事業環境やお客様のニーズの変化をいち早くとらえ、即応する事が何よりも重要であると考えたからです。
この現場重視の考えに基づき、弊社は2024年度より3ヶ年の新中期経営計画「骨太2026」をスタートしました。「骨太2026」では、環境の変化に揺るがず、かつ"現場"で起こる変化を素早く察知し即応できる「骨太企業」になる事を目指しています。その為の施策として、開発試験センターの活用による開発スピードアップと既存製品性能の向上、リフォーム・非住宅・マンション市場への取り組み強化、「Jotoサポート・システム」や「Jotoしろあり延長保証制度」等のストックビジネスの拡充、などを掲げています。
頻発する自然災害への対応や、住宅性能への意識の高まり、SDGsへの取り組みなど、住宅に対する世の中のニーズはますます高度化・多様化しています。弊社は"現場"を重視しながら、引き続きお客様の課題を解決するユニークな製品・サービスを提供してまいります。
明けましておめでとうございます。弊社は昨年創業100年を迎え、本年は次の100年に向けたスタートの年となります。これからの空調市場を見ますと、快適な空間作りに加え、エネルギー価格の高騰をはじめ、建物の省エネ化への対応、環境への対応、効率の良いエネルギーの活用など、求められるニーズがさらに多様化していくと考えております。その中でも環境という面においては、2050年でのカーボンニュートラルが宣言されて以降、自治体、そして企業も、2030年を目標年度とした具体的な対策が始まっています。特に、ヒートポンプを始めとした弊社が得意とする省エネ技術のニーズが高まっており、そうした変化をチャンスととらえ、市場のニーズを反映させた新しい商品とサービスの開発に取り組んで参ります。また、販売面においては「モノからコトへの転換」と言われております通り商品のスペックや機能の向上とそのPRだけでなく、お客様の困りごとを解決する提案が重要と考えております。商品とサービスとを組み合わせたシステムを顧客の課題解決に役立つソリューションとして提案することで、お客様に新たな価値を提供して参ります。
省エネを切り口としたソリューション提案
住宅用市場では省エネ規制も強化される中で、これからの空調機においては省エネであることは当たり前となり、省エネ性能以外の新しい価値を提供していかなくてはならないと考えております。当社は普及が拡大するZEH仕様の住宅に対する対応機種の拡大と併せ、高気密・高断熱住宅向けに除湿機能を備えた換気システム「Saravia」や、こだわりのインテリアに合わせることが出来る「risora」など、様々なニーズに応える新たな商品の提案を進めて行きます。更新需要が旺盛なエコキュートのご提案に際しては光熱費試算を手軽に行いたいというニーズに対し、WEB(スマホ)ツール『どこでもパートナー給湯光熱費提案ツール』を開発し、更新需要を獲得する為のツールを強化しました。今後も、住宅用市場の変化やニーズに対応する商品ラインアップ、提案ツールを拡充させて参ります。
業務用市場においては、店舗向け空調機スカイエアで「3年以上使うならFIVESTARZEASがお得」というキャッチフレーズで、電気代削減試算などの省エネ提案を進め、昨年のFIVESTARZEAS販売台数は大幅に伸長しました。11月に発売したビル用空調システムVRV7は環境性と省エネ性に優れたR32冷媒を採用し環境への対応をおこなうと共に施工の簡素化、また、省施工に繋がる部材の同時販売を行い人手不足などの社会課題にも対応するシステムになっております。これからも機器の販売・メンテナンスを通しお客様と繋がり続けることで、新しい提案、新しいビジネスを生み出していくことに取り組んで参ります。
明けましておめでとうございます。2025年は、弊社にとりまして創立80周年を迎える節目の年となります。創立以来、弊社は常に豊かな社会と環境の調和を第一に考え、限りある資源を有効活用した素材をいくつも開発し、付加価値を高めた建材へと展開してまいりました。そして現在、弊社の事業領域は住宅分野から公共・商業建築分野へ、国内から海外へと拡がり、さらに素材や建材の販売にとどまらず、空間価値向上につながる空間設計、工事のご提案など、新領域への展開も積極的に進めています。
2025年、足元の市場環境につきましては、世界的な情勢不安の長期化やインフレの継続、急激な為替変動などにより、不透明感は一層深まっています。新設住宅着工戸数についても、持ち家や分譲戸建を中心に弱含みの状況が続く見通しですが、その一方でコロナ禍を経て、より安全で快適な住空間へのニーズはますます高まっています。そのような環境下、弊社は、引き続き「モノ」としての建材・素材だけでなく、機能性を切り口とした「コト」としての付加価値提案、さらには設計・工事を含めた一気通貫でのコンサルティング提案を進めることで、あらゆる空間における多様なユーザーニーズにお応えしてまいります。
ウェルビーイングな空間づくりに貢献
身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを示す「ウェルビーイングへの貢献」を重点施策の一つとして掲げ、心身の健康と充実した生活を実現する快適な空間提案を強化してまいります。
特に空間における音環境の快適性については、住宅・非住宅を問わず関心が高まっています。弊社では40年以上にわたり、住宅分野を中心に音響製品の開発・製造・販売を手掛けてきました。また、そこで蓄積してきた技術・ノウハウを非住宅分野にも展開しており、オフィス等での音環境の改善要望に向けた新たなビジネスとして、音環境ソリューション事業を強化してまいります。さらに、今年10月には、音響設計の新たな開発拠点として音響実験棟(名称:音環境ラボラトリー)の運用開始を予定しております。測定・分析技術の向上や、より高性能な建築音響製品の開発などを通じて、あらゆる空間における快適な音環境の提供を目指してまいります。
弊社の強みは、住環境の困りごとにアプローチできる機能性の高い素材・建材を数多く取り揃えていること、それらを設計・施工する機能を有することにあります。本年におきましても、これら強みを最大限に発揮して、皆様の期待を超える新たな価値提供に挑戦してまいります。
明けましておめでとうございます。
国内経済は個人消費に持ち直しの動きがみられるとともに、堅調な設備投資やインバウンド需要の増加などを背景に緩やかな回復基調で推移している一方、地政学リスクの長期化や物価高の継続など先行きは不透明な状況です。
また原材料価格については、足元では落ち着いているものの、引き続き高止まりしております。
住宅市場に関しましては、新築戸建住宅は弱含みの傾向であり、リフォーム市場も前年を下回る水準で推移。今後におきましても新築市場は住宅価格高騰やローン金利の上昇が懸念材料となっています。リフォーム市場も同様の懸念が存在する一方で、中古住宅や既存住宅のリノベーション需要は今後も拡大の見込みです。市場の状況と変化を素早くキャッチしながら営業力を中心とした総合力強化を力強く進展させてまいります。
さて、弊社では2024年度より『中期経営計画2026』がスタート致しました。当社の原点である『より快適できれいな暮らしに貢献する』という創業者の想いを受け継ぎ、その実現をこれからも追求してまいります。特に、リフォーム事業の拡大を圧倒的な競争力を有するショールームを基盤に推進してまいります。
『より快適できれいな暮らしに貢献する』
本年の取組といたしましてはまず、既にホームページ等で発表しております通り、市場性や皆様方との関係性・親和性を勘案し本年1月にリフォーム売上拡大を担う支社・支店の組織を改編いたしました。昨年は新築部門の組織強化を図っており、国内需要の全ての分野において、今まで以上のより細やかなサービスを皆様方へ提供すべく全社をあげて尽力してまいります。加えて商品面では近年、市場に投入した基軸商品を皆様方のお力添えを頂きながらしっかりと市場への浸透、認知度拡大を図っていきたいと考えております。
昨年8月にボリュームゾーンの商品ラインナップ強化を目指してモデルチェンジしたホーローシステムキッチン・トレーシアは、デザイン性と機能性を高いレベルで兼ね備えた商品として大変ご好評を頂いております。また、システムバス・グランスパはマンションリフォームでの対応力の強化をテーマにより一層の進化を遂げました。いずれの商品も皆様のご商売にお役立て頂けると強く確信しております。
そしてショールーム強化につきましては引き続き大都市圏強化の営業方針に則り、市場インパクトの大きいエリアを中心にハード面での強化を順次進めてまいります。
本年も宜しくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。昨年は石川・能登半島を中心とした震災から一年が始まり、線状降水帯による洪水など自然災害が各地で起こるなど、天候としても不安定な一年でした。一方で、酷暑の夏が続き異常気象と感じることが多い一年でしたので、地球温暖化が進んだのではないかと実感された方々も多いと思います。
また、持続可能社会の重要性が再認識され、住宅分野では高気密高断熱ニーズが加速しています。同時に、製造や輸送時の省エネルギー化や製品へのリサイクル活用なども求められています。
これらの対応として、弊社では、低炭素排出で住みやすい住宅にベストマッチングな高機能高断熱製品の供給を通じて、お役立ちできればと考えております。更に市場での労働力不足の折、省力化ニーズや、原料やプロセスの高コストが定着する中、製品を高い品質で供給を絶やさないことも重要課題として取り組んでおります。華々しい新製品でなくとも、地道に高品質断熱材をタイムリーにご提供することで、皆さまへ環境に優しい価値をご提供することがより重要と考えています。
本年も皆様からご指導を頂きながら、引き続き頑張って参ります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
高機能、高断熱住宅のお手伝い
住宅用途において省エネルギーで重要な役割を果たす、押出発泡ポリスチレン断熱材の「スタイロフォームTM」で住みやすい住環境の取り組みにお応えします。主に高機能製品の展開を推進いたします。高機能断熱グレードの「スタイロフォームFG」「スタイロフォームHP」は高い断熱能力が求められる上位等級住宅に最適です。これらに加えて、防蟻(防シロアリ)仕様の「スタイロフォームAT」を基礎断熱にお使いいただき、温暖化によって北上しているシロアリ被害が多い基礎周りでの問題を長期間予防いただくと共に、基礎断熱による快適性の向上、床下空間の利用、断熱厚みや面積削減など効率化のメリットを得ることが出来ます。
この両者を併用いただくことで安心、健康な住宅をお約束致します。また現場でのカット作業の手間や無駄を削減できる「フルプレカット」も引き続きご提供いたします。
今年も皆様に信頼を頂けるよう努める所存ですので、引き続きご支援を頂きたくよろしくお願い申し上げます。
明けましておめでとうございます。旧年中はTOTO商品への変わらぬご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。
昨年は、元旦の能登半島地震をはじめ大規模な自然災害の発生や世界各地での紛争、政情不安、市況感低迷など、国内外ともに先行き不透明な状況が続きました。一方で半導体市況の回復や米州市場でのウォシュレットの販売増、日本での住宅、パブリックリモデル市場など想定以上に伸びた分野もありました。TOTOグループでは、より一層環境変化に対する感度を上げ、こだわり続けてきたTOTOらしいさまざまな取組みを更に進化させてまいりますので、本年も何卒よろしくお願いいたします。
25年の住宅市場については、自宅を快適にする改修、より環境に優しい器具への交換など住宅リモデル需要は堅調に伸長していくと考えております。「きれいと快適・健康」と「環境」を両立する「サステナブルプロダクツ」の価値伝達をしっかり行い、環境変化に負けないスピード感を強く意識して、お客様から「TOTOがあって良かった」と思っていただけるように活動を行ってまいります。昨年から長期戦略「共通価値創造戦略TOTO WILL2030」もSTAGE2へ移行しました。引き続き"2030年目指す姿"を実現するためにうまくいっていることはどんどん加速させ、環境変化で変わってきているところは、進め方を変えながら、社会のために、お客様のために「持続可能な社会の実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしのご提供」を目指し、25年度も活動を加速させてまいります。
サステナブル高付加価値商品の拡販
1.サステナブル高付加価値商品の拡販
STAGE2のスタートにあたり、11の商品を「サステナブル高付加価値商品」に指定しました。いずれもお客様にとって高い付加価値があり、かつ地球環境にもやさしい商品となります。これらの提案力向上のため、セールス活動とショールームの進化を行ってまいります。STAGE1で導入した販売基幹システムを本格活用し、パートナー様、販売店様、お得意様に対してタイムリーに情報共有させていただくことで、高付加価値商品を提案し、お取り扱いいただいている商品のワングレードアップを図ってまいります。ショールームでは、CSアンケートのWeb化を行い、お客様へのタイムリーなフォローと接客品質のスピーディーな改善に役立ててまいります。また、ショールームに行けない、行かずとも隙間時間で相談したいなど、多様なニーズをお持ちのお客様との接点強化のためにオンライン相談を充実させ、更なる提案力強化を図ってまいります。
2. システムバス「新シンラ」の拡販
昨年、ユニットバス誕生60周年を迎え、2024年2月に「ユニットバス」の累計出荷台数は1,200万台を突破し、これまで様々な賞を受賞いたしました。近年は、単に「体を洗う場所」から「くつろぎの場」へ進化し、常にお客様の使い勝手と心地良さの追求を行い、昨年8月にはシンラをフルモデルチェンジいたしました。今後も水まわりの総合メーカーとして、さらなる快適性を追求し進化させ、皆様と共にお客様へ快適な暮らしを提供してまいります。
明けましておめでとうございます。昨年の我が国経済は、不安定な国際情勢による資源・エネルギー価格の高騰や為替変動の影響を受け、先行きが見通しにくい環境が続いております。住宅関連業界においても新築住宅着工数の減少が予想以上の低下となり、市況環境の変化に応じた柔軟な事業戦略の深化や見直しが急務となっております。
本年も弊社では自社ブランド「収納生活NANKAI」にて、朝から晩まで365日、衣食住の生活全てに関わる快適な収納商品づくりを掲げております。近年の新設住宅は1世帯当たりの人員減少に伴い、戸当たり床面積が減少傾向にあることから、住宅の限られたスペースを最大限に活用することが求められ、収納製品の役割がより一層重要になっています。リフォーム物件についても「収納スペースが足りない」「現状の収納プランに不満がある」といったお客様の声を頂く機会が増えております。当社では、全国4拠点に「体験型ショールーム」を開設し、片付けのプロフェッショナルが常駐しております。お客様の持つ収納の抽象的な悩みや課題に対して、アドバイスや解決策をご提供いたします。住まいの不満No.1を収納で改善し、お客様の満足度向上を目指していきます。
収納商品のラインナップを拡充
昨年4月に発売の衣類乾燥機が設置できるシステム収納「ラクロ」は、ランドリールームのように限られた空間を最大限に活用して収納効率を向上させることが出来る商品です。お部屋のインテリアに合わせて、木目柄を含む3カラーをご用意しております。洗濯・乾燥・収納をまとめたランドリールームに設置することで、毎日の洗濯家事の時短と効率化を実現できます。コンパクトなプランから大容量プランまで、洗濯機周りのモノを一括収納できる便利なプランをご提案いたします。
また9月には、新商品「パイプシステム収納」をリニューアル販売いたしました。服を掛けることに特化したパイプシステム収納は、ほかのシステム収納と併用することもでき、ファミリークローゼットからランドリールームまで様々なプランニングが可能です。
当社では、SNSとウェブサイトで商品を使うアイデアを定期的に発信しており、昨年はインスタグラムのフォロワー数7万人超を達成できました。ユーチューブでの配信にも力を入れており、お客様の投稿や反応も真摯に受け止めながら、さらなる需要の掘り起こしや提案力強化、収納商品のラインナップ拡充に向けて努めてまいります。
明けましておめでとうございます。
当社では、国内住宅市場縮小や各種コスト上昇という厳しい経営環境下であっても、持続的成長を果たせるよう、昨年、長期ビジョン「Challenge Global to 2030」を策定いたしました。そのビジョンの実現に向け、事業の中心を住宅市場だけでなく、非住宅市場及び海外市場にも拡大し、現在、中期経営計画の下、各種戦略を進めております。特に国内市場では、更なるシェアアップに向け、国産木材チップの使用を通じてCO2を固定化するオフセットサイディングの提案活動を一層強化しております。当社のオフセットサイディングにつきましては、従前より高い環境性能とデザイン性をご評価いただき、多くの賞を受賞しておりますが、2025年の取組といたしましては、大阪・関西万博におきまして、「未来へつなぐ壁面素材」としてオフセットサイディングを展示する予定です。この機会を活用し、国内外からのご来場者に、当社の製造技術を通じたCO2削減や資源リサイクルへの取組を訴求してまいる予定です。また、本年は新しい塗装技術を取り入れたオフセットサイディングの新商品投入も予定しておりますので、どうぞご期待ください。
非住宅・中高層建築物の需要拡大に注力
非住宅市場には、その用途に応じて、商業施設や老健施設、或いは、貸しビルなど様々ありますが、商業施設などの低層建築物におきましては、皆さまのご尽力もあって、当社サイディングをご採用いただくケースが増えてまいりました。
そこで、2025年は、サイディングがあまり採用されてこなかったビルなどの中高層建築物におきまして、新築・改修両面での需要拡大に一層注力してまいります。例えば、新築分譲マンションにおきましては、タイル剥落の懸念がないよう、鉄筋コンクリートに窯業系サイディングを重ね張りする新たな施工方法を長谷工コーポレーション様と共同開発いたしました。今後、この工法が新築マンション外壁の主流となれるよう積極的に訴求してまいります。
一方、改修に対しましてもアプローチを強化してまいります。当社が独自開発した「ニチハMARCシステム」を用いることにより、従来、再塗装が主流であった学校の校舎やビルなどの外壁改修におきましても、外観を一新できるサイディングの重ね張り施工が可能となりました。最大45mまでの建物高さに対応できるMARCシステムを、改修工事の付加価値提案として、皆さまにご活用いただけるよう、努めてまいります。
明けましておめでとうございます。
昨年は年初から能登半島地震、日航機と海上保安庁機の衝突事故、そして能登半島での水害による二次被災と改めて危機管理と強靭化の重要性が認識される年となりました。能登半島の皆様をはじめ、各種災害・事故で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
合板業界にとっても年初から激動の一年となりました。戸建住宅着工の長い低迷期が続いており、持家の月次着工は2万戸を上回ることがひと月もないという事態になり、国産合板の主力である構造用合板の需要減に一年を通して晒される結果となりました。
ただ厳しい年であることは間違いありませんが、足元では戸建着工の底打ち感が出ており、月次での持家着工も前年をようやく上回りそうです。引き続き需要に見合った生産・販売を継続し、市況好転の兆しを持続していけるようにしていきたいと思います。そのために日新グループとしては、お客様との接点を増やし、お客様のニーズを汲み取る営業を継続し、新たな製品やサイズへの対応を進めてまいります。構造用合板のみならず、非構造用合板での針葉樹化などに取り組み、お客様と共存共栄できることを願っております。設備投資も、従来のような増産を目的としたものではなく、新商品開発に資するもの、コストダウンのための生産性向上に寄与するもの、厳しさを増すトラック輸送問題に対応する物流関係など、お客様の利益にも直結する分野で進めていく所存です。
合板の良さをさらにアピール
冒頭の能登半島地震での被害でも明らかになった通り、倒壊した住宅は壁量不足であったり、壁のバランスが悪い配置になっていたりで、構造躯体の耐震安全性確保・推進が課題です。また、2025年はいわゆる4号特例縮小や壁量基準の改正による必要耐力壁の増加・壁倍率の5倍以下から7倍以下までへの見直しなど、構造がより注目される年でもあります。合板は告示仕様以外でも、商品設計でより高耐力な面材を製造することが可能です。住宅のみならず中大規模木造建築が注目される中、高耐力の面材壁開発も進めていきます。また、合板の大きな特性の一つである粘り強さも、住宅をはじめとする建築物にレジリエンス(強靭化)要求が高まっている中、アピールをしていきたいと思います。
加えて、カーボンニュートラルに貢献する資材としての合板も業界をあげて更に示していく必要があると考えております。
昨年、木造建築物のLCAによる環境負荷評価が他資材同様に可能となるよう、国内で生産されるJAS構造用合板の製造にあたってのGHG排出量の国内代表値が算定されました。使用方法や工法の違いなど単純な比較は難しい面がありますが、鉄骨やコンクリートに比べるとはるかに環境貢献度が高いことが明らかになっています。
こうした合板の優れた特性をさらにアピールし、合板を使用することでお客様も社会の安全と環境に貢献できる商品であるとのご理解を深めていただき、新設住宅着工戸数が減少する中でも、使用量を増やしていただけるよう活動してまいりますので、今年も日新グループとその合板のご愛顧をお願い申し上げます。
新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年のわが国経済は、経済活動の正常化が加速し、緩やかな景気回復が続きました。一方で、世界的な物価上昇や不透明な為替相場を受け消費者の大幅な購買意欲上昇には至りませんでした。海外においても中国の不動産不況の長期化や原材料価格、エネルギーコストの高騰、地政学リスクの高まりなど、依然として不透明な事業環境が続いています。
このような状況のもと、2030年ありたい姿の実現に向け、「事業ポートフォリオの変革」、「戦略投資の拡大と資本政策」、「サステナビリティ経営の推進」を重点戦略とする中期経営計画「V プラン26」を昨年度より開始しました。
本年は「V プラン26」の2年目となる年です。世界中でカーボンニュートラル社会実現に向けエネルギーの多様化やデジタル変革の加速が進むなど、経営環境の変化は激しく、持続的な成長と企業価値を向上し続けるためには、新たな「なくてはならない」価値を創造していかなければなりません。
ノーリツグループは、「お風呂は人を幸せにする」という創業者の思いを軸に、「なくてはならないお湯のある幸せ」を届け続けてまいります。
Mission 新しい幸せを、わかすこと。
弊社のミッションは「新しい幸せを、わかすこと。」です。価値創造モデルのアウトカムは「サステナビリティ」「ウェルビーイング」「ケア」をコンセプトとし、企業価値向上を目指しています。
家庭用温水分野では、「おふろこそ一番安全で、キレイな場所であってほしい」という願いを届ける「GT-C72 シリーズ」や、さらに経済性と環境性の高い「ハイブリッド給湯システム」、AQUAOZONE搭載のラク家事浴室暖房乾燥機「シャーン」で、浴室ゾーンの「おふろのキレイが、もっとラクに」を提案いたします。厨房分野では、ビルトインコンロ「Orche」などで、「使う人に寄り添った調理サポートでの調理の楽しさや、経験や勘に頼らず、誰でもできる安定した調理」の価値を提供いたします。
非住宅分野では、用途特化型新商品で対人領域の新市場を開拓し、非対人領域では、熱ソリューション事業を展開し、環境負荷の低減とエネルギー効率化で貢献してまいります。
弊社は、「サステナビリティ」「ウェルビーイング」「ケア」を軸とした事業活動を通じ、これまでの領域を超えて「なくてはならない」を届け続け、全てのステークホルダーに信頼されるノーリツグループを目指してまいります。
新年明けましておめでとうございます。昨年は、所得環境の改善やインバウンド需要の回復等により緩やかに景気は回復するとみておりましたが、物価高に伴う購買意欲の低下や、中国や欧州などの景気の低迷、東欧・中東の長引く地政学リスクにより、我が国の企業業績にも少し陰りがみられる極めて不安定で不透明な年であったと思います。本年も、昨年末に誕生した米国新政権による矢継ぎ早な施策により、為替や金利環境、地政学リスクに尚一層の激しい環境変化が起こるものと想定されます。そのような中、我々のビジネスも極めて不確実性の高い中での難しい舵取りとなりそうですが、しっかりと社会変化を捉え、より魅力的な商品・サービスの提供を追求してまいりたいと考えている次第です。特に本年は、お客様への提案の場であるショールームをより魅力的で利便性の高いものに発展させるべく、既に導入済みでありますオンラインによる接客サービスに加えて、新たに仮想空間ショールームを投入し、新しい提案の形にも積極的にチャレンジしていきたいと考えております。
本年もハウステックへのご支援、ご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
「お客様に寄り添う商品を」
昨年、弊社ではサウナ&シャワールーム「LilläSauna(リラサウナ)」と新システムキッチン「Crute(クルート)」を発売しました。
第三次サウナブームの到来で「ととのう」というフレーズが流行する中、プライベートでもサウナをもちたいという社会ニーズの高まりを受けて、業界初※のサウナとシャワーを融合させた商品である「リラサウナ」を開発しました。ロウリュを愉しめる北欧式の本格サウナヒーターを搭載、サウナとシャワールームを連結させたことで濡れた身体で居室を移動することなく気軽に温冷交代浴を愉しめます。一般住宅に加えてグランピング施設やホテルなど、商業施設へも幅広く提案頂けると考えております。
「クルート」はデザイン性と優れたコストパフォーマンスを両立した新キッチンです。様々なインテリア空間にマッチできるノイズレスなシンプルデザインを採用するとともに、2つの扉柄を組み合わせたバイカラー提案も可能になりました。デザイントレンドとコストの側面から、新築からリフォームまで幅広く提案いただけます。
皆様からより多くの引合いを頂けますよう、広くご提案してまいります。
本年も、弊社ならびに弊社商品へのご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。
※住宅向けサウナにおいて(2024年6月当社調べ)
明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。
昨年は、ここ数年来の資材、燃料、人件費等のインフレ影響に端を発した住宅価格高騰の継続、物流2024年問題など、厳しい環境の中、新設住宅着工が大きく影響を受けた一年でした。
経済変化が住宅市場に与える影響は大きく、業界全体が年々厳しくなる一方で、カーボンニュートラルや電力費高騰に対する省エネ対策加速、防災・減災・国土強靭化への対策強化等の国策支援が追い風となり、需要が拡大する市場もあると捉えております。また、顧客マインドやニーズの多様化、人口動態変化、AI・DXの進展など事業環境は刻々と変化しますが、それらの潮流を捉えることで、まだまだ成長できる業界です。
2025年4月は、パナソニックハウジングソリューションズ株式会社が発足して3年経過し、新中期計画が始まります。弊社の事業スローガン『くらしの「ずっと」をつくる。"Green Housing"』に込めた、未来に亘り「くらし」に寄り添い続けるという想いの下、今後も変化を的確に捉え、くらしの質の向上に繋がる商品・サービスの提供と、お役立ち領域の更なる拡大を図り、社会に新たな価値を提供し続けてまいります。
社会課題の解決に向けたお役立ち領域の拡大へ
お役立ち領域の拡大を目指し、リフォーム・非住宅市場への新商品・サービス展開を加速させ、新築市場においても、環境変化や顧客ニーズを的確に捉え、価値創出の最大化を図ってまいります。リフォーム市場へは、スリムフレームが特長である「内窓」を発売し、今年2月にはリフォーム・リノベーションに最適な建材の発売も予定しています。住宅の快適性やレジリエンス向上に加え、環境負荷低減、エネルギー効率向上で社会課題の解決に繋げていきます。非住宅市場へは、衝撃吸収フロアー「クラウドステージ」の発売を開始し、超高齢社会への新たな価値提案を開始しています。新築市場へは、社会情勢、顧客ニーズを捉えたシンプルデザインと、住宅設備に求められる必要不可欠な要素にフォーカスし、弊社だから提供できる、機能性とデザイン性、お客様へのベストプライスを追求した、「Panasonic KITCHEN S-CLASS」、「Panasonic BATHROOM BEVAS / Oflora」の発売も今年2月に予定しています。
これからも「確かな技術」と「提案力」、「エンジニアリング力」で住まいはもちろん、福祉施設や公共施設も含めた人々のくらしに寄り添い、ビジネスパートナー様との共創を深めながら、持続性のある豊かな社会の実現に貢献してまいります。
明けましておめでとうございます。昨年の我が国経済は、雇用改善と名目賃金増加で個人消費が下げ止まり、設備投資意欲も底堅く推移したことに加えて、インバウンド需要も拡大したことから、日本国内の経済は緩やかに持ち直しています。今後も景気の回復傾向が続くことが見込まれる一方で、インフレに因る消費者マインドの低下、人手不足による供給制約など、景気の下振れリスクの懸念があります。
住宅業界においては、持ち家、分譲住宅の減少が続いており、このような厳しい環境の中、当社は、2023年度よりスタートしました「第7次中期経営計画」において定めた重点事業領域(『新たな住まい』『オフィス&ファクトリー』『インフラ』『モビリティ』)に対する取り組みを強化する事で持続的成長につなげていきたいと考えております。
また、4月からはいよいよ「省エネ基準への基準適合義務化」と「4号特例の縮小」がスタートいたします。大きな変革となり、特に中小の工務店様においての影響は計り知れない部分ではございますが、皆様と共に精一杯サポートすることで、『良い住環境をつくる』ことに貢献し、この変革を必ずチャンスに変えていけるよう取り組んでまいります。
性能向上商品への取り組み強化
「性能向上」をキーワードとして、開発・営業を強化してまいります。
1. 住宅市場に対する取り組み
戸建分野においては、"断熱"性能向上の為、高断熱住宅の仕様提案を継続してまいります。茨城県小美玉市、兵庫県淡路市には新築モデルハウス、兵庫県神戸市にはリノベーションモデルハウスを準備しております。マンション分野においても"断熱"性能向上提案を推進すると共に、リフォームでは"遮音"性能向上も同時に提案してまいります。こちらも、兵庫県神戸市のマンションリノベーションモデルハウスに、是非、ご来場賜りご体感いただけますよう、宜しくお願いします。
2. 非住宅市場に対する取り組み
文教施設への"断熱"性能向上と、"安全"性を高める為の商品開発を進めます。また、工場・店舗に対しては、食の"安全"性を高めることに貢献する建材のラインナップを強化し、営業を強化してまいります。
住宅・非住宅市場に対する取り組みを両輪で進めることで、建築物の性能向上に貢献してまいります。
明けましておめでとうございます。さて、2024年は雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大により、緩やかな景気回復基調となりました。一方でロシア・ウクライナ問題の長期化や中国経済の先行き懸念、記録的な円安など様々な不安要素から建築資材やエネルギー価格、労務費をはじめとする建設コストの上昇が続いており、住宅市場では特に持家や分譲戸建の新築着工件数が減少し続けるなど依然として厳しい環境です。
吉野石膏グループとしては、今年も引き続きお客様との接点を増やし、コミュニケーションを活性化させることを最優先に努めたいと考えています。日々の営業は元より弊社主催の会合や研修会、InstagramなどSNSとあらゆる手段を駆使してお客様のニーズを汲み取る営業も継続して参ります。通常のせっこうボードに比べ、重量を約25%軽量化した「超軽量せっこう板」、その防カビ対策品「不燃ジプトーン防カビタイプ」、磁石の付く壁「タイガーFeボード」等はお客様の声から開発され発売に至りました。より多くのお客様との対話を重ねることで、新たな製品や工法のヒントやニーズを捉え、お客様と共に成果が出せるよう、未来共創の視点で取り組んでいきたいと考えております。
SDGsの目標達成と持続可能な社会の実現
弊社は「安全で快適な住空間を創る」ことを目指し、「人の生命や財産を守る」ことが出来る石膏の特性を活かした製品、工法の開発を行っています。長年「地球環境と調和した生産」を掲げ、SDGsの目標達成と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。
当社発祥の地であります山形県南陽市の吉野鉱山近くに山林を「吉野石膏の森」として整備し、長期的な森林育成とCO2削減に取り組んでいます。またリサイクルせっこうの使用促進やせっこうボード製造時にグリーン電力や木質バイオマス燃料、太陽光発電を使用することで温室効果ガス削減等継続的に行っています。そうした中で昨年8月にリサイクルせっこうを50%使用した「タイガーR50」、更に今年の1月には100%使用した「タイガーR100」を発売致しました。どちらもエコマーク認定商品であり、従来のせっこうボードと比較して製造時における二酸化酸素排出量が革新的に小さい値となり、カーボンニュートラルと循環型社会の実現に貢献できる製品と考えております。
これからも吉野石膏を始め、旭ファイバーグラス、エヌビーエル等、チーム吉野石膏グループでお客様のお役に立てるよう一丸となって邁進して参りますので、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
明けましておめでとうございます。
水まわり・タイル事業は、おかげさまで100周年を迎えました。今日まで発展を続けることができたのは、皆さまのお力添えとご愛顧の賜物と深く感謝申し上げます。
業界を取り巻く環境は、長期にわたる新築着工数の減少など厳しい状況が見込まれています。持続的な成長のために、リフォームへのさらなるシフトを進めてまいります。消費者のリフォーム意欲を刺激するひとつの策として、シャワートイレ"2本ノズル"を活用していきます。おしり専用ノズルとビデ専用ノズルが別々なので、女性ユーザーに衛生的な安心感を与えられ、ビデ専用ノズルならではのやわらかな洗い心地と広い範囲洗浄を実現します。
また、環境保全へのさらなる貢献も目指しています。環境の改善には相応のコストがかかるため、それ以上に新しい価値を創出していかなければ事業の持続が難しくなります。そこでイノベーションを核にした「環境戦略と事業戦略の統合」を経営の優先課題として推進しています。培ってきた革新的な技術や知見を礎に、パーパス(存在意義)である"世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現"を目指し、次の100年も挑戦していきます。
次の100年に向けたイノベーションへの挑戦
2025年に販売活動に注力していく、イノベーションで新たな価値を生み出した商品をご紹介します。
浴室空間の多様な使い方を実現する「bathtope(バストープ)」(2024年11月発売):「お風呂はもっと自由でいい。」をコンセプトに、リムーバブルな布製の浴槽により、シャワールームとバスルームを自在に切り替えられる新カテゴリー商品です。布製の浴槽は弾力感と浮遊感を特長とし、新感覚の入浴体験を提供します。環境にも優しく、従来の浴槽と比較して26%節水が可能です。入浴の文化的価値を継承しながら、新しいライフスタイルの創造と環境問題への対応を図ります。
ご家庭の蛇口から冷たいミネラル in ウォーターを楽しめる「Greentap(グリーンタップ)」(2024年3月発売):LIXILの浄水技術によってろ過した水道水に、サントリーが開発した植物ミネラルエキスをプラスしました。水の買い出しやスペース確保、冷蔵庫で冷やす作業などの手間から解放され、家事ラクを実現します。機能性とともにデザイン性も高く評価され、「2024年度グッドデザイン賞」「2024年度キッズデザイン賞」「2024 64th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」を受賞・入賞いたしました。
本年も技術・デザインのイノベーションを加速してまいります。変わらぬご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
新年あけましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
世界経済は、引き続き物価上昇や金融引き締めによる景況感の悪化、アメリカの低調な住宅市場、不動産問題等を抱える中国経済の停滞など先行き不透明な状態が継続しています。
また、国内経済においても、原材料やエネルギーコストの高騰に加え、賃上げなどを背景とした物価上昇や急激な為替変動が続き、予断を許さない状況となっています。国内の住宅関連業界は、緩やかな減少が続く持ち家住宅を中心に新設住宅着工戸数が弱含みで推移する中、住宅設備機器業界はリフォームにおいて回復の動きが継続しています。
そのような中、当社グループは暮らしを支える商品やサービスの提供を通じて、健やかな生活と持続可能な地球環境の両立を目指してまいります。
「Creating a healthier way of living」リンナイは健全で心地よい暮らし方を創造します
当社は健全で心地よい暮らしの実現と持続的な企業成長を目指し、2025年度を最終年度とする中期経営計画「New ERA 2025」を策定し3つの戦略ストーリーである「社会課題解決への貢献」、「事業規模の拡大」、「企業体質の改革」の実現に向けた取り組みを推進しております。
「社会課題解決への貢献」として定めた「生活の質の向上」および「地球環境」貢献商品として、主に以下の商品の拡販に取り組んでおります。①国内では、高い省エネ性能とレジリエンスの高さに加え、ディマンド・レスポンスにも柔軟に対応可能なハイブリッド給湯・暖房システム「ECO ONE」の普及に努めるとともに、海外では高い省エネ性に加え、湯切れの心配のないタンクレス給湯器の拡販に努めております。②ガスならではのパワフルな温風により、短時間での乾燥を実現するガス衣類乾燥機「乾太くん」を世界14ヵ国に展開し、普及に努めております。③微細な気泡を発生させたお湯への入浴による健康増進や高い洗浄力によって日々の掃除の負担を軽減する「エアバブル商材」をアジア圏で展開しております。
また、事業規模の拡大においては、ブランドプロミスである「Creating a healthier way of living(健全で心地よい暮らし方を創造します)」を体現するため、「熱と暮らし」に加え「健康と暮らし」分野の商品拡大に取り組んでまいります。健康や美容など今までにない分野へ開発領域を広げるとともに、水素燃焼機器の実証実験など幅広いエネルギーを活用した技術開発を推進することで、生活の質の向上と地球環境に貢献する商品を展開し、持続的で堅実な成長を目指してまいります。
末筆ながら、皆様方のご活躍ご多幸を心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
明けましておめでとうございます。
昨年の日本国内は、住宅価格の高騰継続により、新設住宅着工戸数が前年を下回る中、国内の住宅事業では樹脂窓等の販売は伸長し、ビル事業では新築・改装分野ともに前年を超える販売となりました。
2025年は、国内では新設住宅着工戸数が減少すると推測しており、中長期的にも減少が見込まれております。リフォーム市場は住宅省エネキャンペーンの継続等を受けて緩やかに増加する見通しです。原材料・資材については、価格高騰の継続が見込まれます。YKKAPでは引き続き、原材料・資材の安定調達、更なるコストダウンに取り組んでまいります。
YKK APは、2030年に向けた戦略としてビジョン「Evolution 2030」を掲げ、「Architectural Productsの進化で世界のリーディングカンパニーへ」の実現を目指し、取り組みを進めています。また、世界的にカーボンニュートラルに対する意識が高まる中、YKK APでも事業活動の全ての工程において、温室効果ガスの削減や気候変動への適応に取り組んでいます。高断熱商品の開発・販売・普及による建築物のCO2排出量削減と、調達から廃棄にわたるサプライチェーン全体のCO2排出量を最小化することで、社会全体のカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
社会課題に対応する商品やサービスの更なる強化
国内では引き続き、気候変動や災害に対する備え、人口動態の変化への対応、健康・快適/安全・安心への貢献といった社会課題に対応する商品やサービスの展開に力を注いでまいります。住宅事業では、2025年4月から省エネ基準の適合義務化や4号特例の縮小等、建築に関する制度や基準の改定が予定されています。住宅の省エネ化等に貢献すべく、窓の高断熱化、高付加価値化を更に推進します。増改築分野では、需要創造に向けた取り組みを強化し、更なる販売拡大を進めます。エクステリア事業では、建物外構まるごとデザインと商品提案力の向上により建物と外構のトータルコーディネイト提案を強化するとともに、施工技術研修所の開設を進めます。ビル事業では、受注拡大と高断熱化の推進、改装分野の取り組み強化を進めます。
YKK APはこれまでも、モノづくりと品質にこだわって事業を進めてまいりました。2025年におきましても、当社のパーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」を実現するため、品質にこだわり、お届けする商品を通じて健康で快適な暮らしをご提案することで、より幸せな社会に貢献していきたいと考えております。より一層のご支援とご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。