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ナイスグループ 次世代環境配慮型の木造店舗「セブン-イレブン福岡ももち店」 福岡市産材を中心とした木材調達で地産地消に貢献
ナイスグループは、株式会社セブン-イレブン・ジャパンが8月29日にオープンした「セブン-イレブン福岡ももち店」(福岡県福岡市)において、木材の調達及び加工に携わりました。今回は、同店舗の概要や完成披露式典の様子を中心にご紹介します。
約4割が地元の福岡市産材
「セブン-イレブン福岡ももち店」は、福岡市産材を中心とした国産材の活用に加えて、省エネ・創エネ・蓄エネ設備を備えた次世代環境配慮型の木造店舗です(図1)。この取り組みは、事業主である㈱セブン-イレブン・ジャパンが、2012年3月に福岡市と締結した「地域共働事業に関する包括連携協定」に基づくもので、福岡市が推進する「Fukuoka Green NEXT」と、資源の循環利用の促進を目指す同社の考えが合致したことにより実現したものです。
当社は、同店舗に使用された構造材、羽柄材、内外装材等の木材全般の調達及び加工に携わりました。木材の調達に当たっては、福岡県森林組合連合会、福岡県広域森林組合などの木材事業者と連携し、福岡市産材をはじめとする地域材を調達しており、構造材のうち約4割が福岡市産材、約3割がその他の九州産材と、地元の木材がふんだんに活用されています(図2)。なお、店舗全体における木材使用量は33.76㎥となっています。
外装にはナイス㈱オリジナル製品が採用
外装の木製ルーバーには、宮崎県産飫肥(おび)杉の大径材のうち赤身部分を使用した「ObiRED®」に、表層を特に高密度化して強度や形状安定性を向上させる特殊技術「Gywood®」を施したオリジナル製品が採用されています。飫肥(おび)杉特有の豊富な精油成分によって高い防腐性能を有しているほか、防腐・防蟻薬剤のAZNを乾式加圧注入することでその耐久性を更に高めています。加えて、屋外用の高耐候木材保護塗料で塗装することにより、経年変化による木材の退色を抑制するとともに、高い撥水効果で長期にわたって美観を保ちます。
また、外壁にも「ObiRED®」が採用されており、特殊な圧密技術によって浮造りを超える凹凸形状を持つ「凸凹Gywood」に仕上げられています(図3)。スギの特徴である軟らかい夏目と硬い冬目の密度差を生かして、2枚のスギ材を重ねて圧密することで、夏目の部分は凹み、冬目の部分は浮き上がり、立体感のある意匠を実現しています。来店されるお客様の目線に近い場所のため、無垢材ならではの質感を直接見て触れていただくことが可能となっています。
なお、オープン前日となる8月28日には、高島宗一郎福岡市長をはじめ、店舗の建築に携わった川上から川下までの関係者が参列し、完成披露式典が執り行われました(図4)。