ニュース&レポート
国土交通省 住宅ローン減税の省エネ基準適合要件化へ 要件化の概要や適合確認方法等が明らかに
2024年以降の住宅ローン減税の対象が変更
国土交通省は、6月16日に開催した住宅ローン減税に関する説明会において、2024年1月以降、住宅ローン減税を受けるには省エネ基準への適合が必須要件となることを踏まえ、要件化の概要や省エネ基準への適合の確認方法等について示しました。
建築物省エネ法の改正により、2025年4月以降、原則全ての建築物について省エネ基準への適合が義務化されることに先立ち、早期の適合率向上を目的に、住宅の新築に対する各種支援措置において省エネ基準適合を必須要件とする動きが見られています(図1)。2023年4月には【フラット35】において省エネ基準要件化が開始されるなど、税制や融資の側面からも住宅の省エネ性能の向上が図られています。
省エネ基準適合の証明書が必要
2022年度の税制改正により、省エネ性能等に応じた借入限度額の上乗せ措置が導入され、より高い省エネ性能への誘導が図られてきました。2024年1月以降の借入限度額は、省エネ基準適合住宅が3,000万円、ZEH水準省エネ住宅が3,500万円、認定長期優良住宅等が4,500万円となり、省エネ基準を下回る住宅については適用対象外となります(図2)。
また、2024年1月以降に入居する場合には、省エネ基準適合以上の性能を有する住宅であることの証明書が必要となります。省エネ基準適合住宅であることの証明書として、①建設住宅性能評価書の写しもしくは②住宅省エネルギー性能証明書のいずれかを提出する必要があります。①建設住宅性能評価書の写しは、登録住宅性能評価機関によって発行されるもので、「断熱等性能等級4以上」かつ「一次エネルギー消費量等級4以上」であることを証明するものが有効となります。②住宅省エネルギー性能証明書は、住宅の省エネ性能に特化して証明する住宅ローン減税用の証明書で、登録住宅性能評価機関のほか、対象住宅の設計・工事監理等を実施した建築士による発行も可能となっています。
なお、説明会の動画及び説明用資料については、同省のホームページにおいて公開されています。