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ニュース&レポート

ナイス㈱ 創立100周年を見据えた成長戦略 新たに「中期経営計画2023」を 公表

 ナイス㈱は5月12日、2024年3月期から2026年3月期を計画期間とする新たな「中期経営計画2023」と、企業価値向上に向けた方針を公表しました。今回は、同計画において策定した定量目標、成長牽引策、環境目標等についてご紹介します。

新たな中期経営計画2023グラフ

「素材」「暮らし」「人」の三つの基本方針

 当社は、2021年5月に2024年3月期までの3カ年を計画期間とする中期経営計画を策定し、同計画に掲げた重点戦略に基づき事業活動を展開してきました。その間、ウッドショックをはじめ、ウクライナ情勢や資源エネルギー価格の高騰等により不確実性が高まり、当社の経営環境は大きく影響を受けましたが、2023年3月期において、同計画の最終年度となる2024年3月期の定量目標を前倒しで達成しました。

 これに伴い、当社は、経営環境の変化を新たな企業価値創造の機会と捉え、5月12日に「中期経営計画2023」を公表しました。本計画では、同日公表した当社グループが優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)に基づき、「素材」「暮らし」「人」の三つからなる基本方針を掲げ、定量目標と成長牽引策、環境目標を策定しました。

基本方針及び成長牽引策1

「国産木材№1」「超・物流」を目指す

 定量目標として、2026年3月期に売上高2,800億円、営業利益80億円、経常利益75億円、親会社株主に帰属する当期純利益50億円を掲げています。これらの達成に向け、「国産木材№1」「超・物流」「エリア№1」という到達目標と、それに向けた成長牽引策を示しました。

 「国産木材№1」に向けては、国産木材製品(製材品・集成材)の取扱量の強化、設備投資による製材やプレカット事業の拡充、素材開発による内外装木質化事業の推進を図ります。

 「超・物流」に向けては、関東物流センターの運用開始を皮切りに、「越谷物流センター」の建て替え計画を進め、首都圏物流機能の強化を図るほか、受発注プラットフォームの構築等に努めていきます。

基本方針及び成長牽引策2

人的資本経営に向けた具体策盛り込む

 本計画では、主体的な風土の確立と社会的使命の達成に向け、人的資本経営及び環境経営のための具体策を示しました。企業価値の向上のために、従業員の企業に対する信頼感や貢献意欲を見える化するエンゲージメントサーベイを導入し、スコアの向上を図ります。また、会社の持続的な成長のために、サクセッションプランの策定及び実践による後継者の育成や、タレントマネジメントの構築による適正な人員配置など、経営戦略と連動する人材ポートフォリオを構築するとともに、従業員の健康増進や生産性の向上、組織の活性化にも取り組んでいきます。

※3 組織上重要なポジションについて、後継者としての潜在能力を持つ候補者を長期的な計画のもとで育成すること。
※4 従業員が持つスキルや経験値などの情報を一元管理することによって、組織横断的に戦略的な人員配置や人材開発を行うこと。
※5 地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度。大規模法人部門における上位法人には「ホワイト500」の冠が付加される。
※6 Scope1は、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出。Scope2は、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出。Scope3は、Scope1,Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)。