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木材利用促進本部 「都市 (まち) の木造化推進法」 に基づく実績公表 木材利用促進協定の締結は累計70件に
木材利用推進本部は3月30日、2022年度における木材利用の促進に向けた措置の実施状況について取りまとめました。同本部は、「都市(まち)の木造化推進法」に基づき、農林水産省の特別機関として設置され、毎年1回、基本方針に基づく措置の実施状況を公表しています。
これによると、2022年12月末時点における建築物木材利用促進協定制度の活用実績は、国との協定締結が8件、地方公共団体との協定締結が46件となりました。これらの協定に基づいて、計732件の建築物において木造・木質化が実現し、約1万5,1000㎥の木材が使用され、約9,600t-CO2の炭素が貯蔵されました。このうち、ナイス㈱と菊池建設㈱では、昨年8月に京都市をはじめとする5者と「建築物等における北山杉の利用促進協定」を締結し、具体的な取り組みを進めています(2、3面にて詳報)。なお、3月15日時点では、国との締結が10件、地方公共団体との締結が60件まで増加しています。
また、木材の利用促進に向けた啓発と国民運動として、木材利用促進月間を中心に全国で285件の取り組みが実施されたほか、「木材利用優良施設等コンクール」や「ウッドデザイン賞2022」等の顕彰制度が実施されました。
そのほか、2021年度における国による公共建築物での木材利用については、木造化された公共建築物が75棟、内装等の木質化を行った公共建築物が177棟となりました。これらの木造・木質化で使用した木材量は5,546㎥で、このうち国産材の使用量は3,421㎥となりました。
同本部では、こうした実施状況を踏まえ、協定制度の効果的運用や、建築基準の更なる合理化の検討といった建築物一般における木材利用促進に加え、中高層建築物を含む国が整備する公共建築物での木材利用促進を一層進めていくとしています。