閉じる

ニュース&レポート

㈱矢野経済研究所 住宅リフォーム市場調査 2022年は前年比5.7%増の7.3兆円と推計

 ㈱矢野経済研究所は3月7日、住宅リフォーム市場に関する調査結果を報告し、現況や将来展望を示しました。同調査では、2022年のリフォーム市場規模は前年比5.7%増の7兆2,982億円と推計されました。コロナ禍前からの大きな変化として、ウィズコロナの生活環境において公私ともに居住空間での時間の充実が図られたとした上で、住宅や住環境関連への投資やリフォーム関連消費が活発化し、市場全体が拡大したと述べています。

 分野別では、「設備修繕・維持関連」分野が同6.6%増と大きく伸長し、「家具・インテリア等」分野についても同6.4%増と回復した一方で、「増改築工事(10㎡超+10㎡以下)」分野は同4.0%減となりました。

 将来展望として、2023年の住宅リフォーム市場規模は、6.8~7.5兆円で推移すると予測しています。今年は、新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが「5類」へと移行することで、行動制限の解除が想定されることから、これまで控えていたレジャーや旅行、飲食といったリフォーム以外の消費支出の本格化が予測されます。これにより、リフォームへの消費支出は減少すると推測されるものの、住宅や住環境関連への投資やリフォーム関連消費がある程度見込める場合には、リフォーム以外の消費支出を上回り、住宅リフォーム市場規模は堅調に推移、または拡大すると予測しています。

 また、2022年第4四半期の住宅リフォーム市場規模は同8.2%増の2兆579億円と、四半期ベースとしては高水準の推計値が示されました。背景として、国土交通省による「こどもみらい住宅支援事業」が2022年秋口に予算の上限に達する見通しとなったことから、一部の駆け込み需要が発生したことが挙げられています。

矢野経済研究所