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経済産業省 事業用太陽光の導入拡大 屋根設置による発電を高値で買い取り
経済産業省は1月31日、第84回調達価格等算定委員会を開催し、屋根に設置した事業用太陽光パネルによる発電について、地上設置よりも高値で買い取る方針を固めました。これは、平地や山間部といった太陽光パネルを設置できる適地が、自然環境や景観の保全を目的とした条例の増加などの影響で不足しつつある現状を踏まえ、設置の形態等によってメリハリをつけ、地域と共生した再エネの導入加速化を図るとする方向性に基づくものです。
対象となるのは出力10kW以上の太陽光パネルで、屋根設置における2024年度のFIT調達価格は1kWh当たり12円に設定されます。一方、地上設置の場合は、出力10kW以上50kW未満が同10円、出力50kW以上が同9.2円となり、屋根設置の方が2~3割高い価格設定となります。設置形態によって価格差を設けることで、企業が保有する工場や倉庫などの屋根への太陽光パネル設置を促進し、再エネの更なる普及につなげる考えです。
このたび設定された調達価格の適用時期については、10kW以上の屋根設置太陽光パネルの場合は2023年度下期から前倒しで適用することとされ、早期の導入促進が図られます。
なお、家庭用太陽光発電の2024年度FIT調達価格については、2023年度と同額の1kWh当たり16円となる予定です。