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経済産業省 2021年度エネルギー需給実績取りまとめ エネルギー起源CO2排出量は2013年度比で20.7%減
経済産業省は11月22日、2021年度のエネルギー需給実績を取りまとめ、公表しました。これによると、2021年度のエネルギー起源CO2排出量は、2013年度比20.7%減の9.8億トンとなり、2020年度に引き続き10億トンを下回りました。CO2排出量は、東日本大震災後の原発稼働停止等の影響で2013年度まで4年連続で増加しましたが、その後の需要の減少や、再生可能エネルギーの普及及び原発の再稼働により、2020年度までは減少傾向で推移していました。一方、2021年度については、コロナ禍からの需要回復などの影響を受け、前年度比1.2%増と8年ぶりに増加に転じました(図)。
部門別では、家庭部門が1.53億トン(前年度比8.3%減)、企業・事業所他部門が5.59億トン(同3.8%増)となりました。
需要動向については、最終エネルギー消費量が1万2,330PJ※(同2.0%増)となりました。このうち、石炭が1,253PJ(同12.1%増)、都市ガスが1,037PJ(同4.5%増)、電力が3,355PJ(同2.0%増)となるなど、石油を除く全てのエネルギー源において、前年度比増加に転じました。部門別に見ると、家庭部門は、1,783PJ(同6.5%減)と減少した一方で、企業・事業所他部門は、7,828PJ(同4.5%増)と増加に転じました。
供給動向については、一次エネルギー国内供給が1万8,575PJ(同3.4%増)となりました。このうち、化石燃料は1万5,454PJ(同1.4%増)となり、8年ぶりに上昇に転じたほか、水力を含む再生可能エネルギーは1,981PJ(同6.6%増)となり、9年連続の上昇となりました。また、発電電力量は同3.2%増の1兆327億kWhとなり、その構成は、再生可能エネルギーが20.3%(同0.5ポイント増)、原子力が6.9%(同3.0ポイント増)、火力(バイオマスを除く)が72.9%(同3.5ポイント減)となりました。
※ PJ(ペタジュール)...エネルギー量の単位で、千兆(10の15乗)ジュール。