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国土交通省 改正建築物省エネ法・建築基準法の円滑施行に関する連絡会議 円滑な改正法施行へ業界が一体的に連携

改正法の主要項目が段階的に施行

 国土交通省は11月25日、「改正建築物省エネ法・建築基準法の円滑施行に関する連絡会議」の第1回会合を開催しました。同連絡会議は、今年6月に公布された改正建築物省エネ法・建築基準法の円滑な施行に向けて、設計者や施工者、審査者、発注者等が適切に対応できるよう、関係団体と連携し、実効性のある周知活動を展開するために設置されたもので、関係者間における情報共有や意見交換等が行われます。事務局を同省住宅局、(一財)建築行政情報センター、(一財)日本建築防災協会が務め、連絡会議メンバーとして、設計者団体、住宅生産団体、建設業団体、不動産関係団体などから23の団体が参画する予定です。

 法改正においては、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、建築物分野における「省エネ対策の徹底」と「吸収源対策としての木材利用拡大」が図られます(4面にて詳報)。公布から1年以内に、住宅トップランナー制度の拡充、採光規制等の合理化などが施行され、その後、公布から3年以内となる2025年の全面施行に向けて、原則全ての新築住宅・非住宅への省エネ基準適合義務付けや、防火規制の合理化、4号特例の縮小など、主な法改正項目が段階的に施行される予定です。

2025年度に向けて各関係者が果たす役割

 国土交通省が描く2025年度に実現する姿として、小規模の住宅・建築物を中心に、設計・審査・施工プロセスが滞りなく進められることが掲げられており、その実現に向けて、設計者、審査者、施工者及び資材・流通業者など、各関係者が果たすべき役割などについて具体的に示されています(図1)。

 設計者については、省エネ基準に適合する住宅・建築物の設計のほか、小規模住宅・建築物の構造関係規定及び省エネ関連図書の申請が、審査者については、審査量の増加に対応する審査体制の確保や、新たな審査内容への対応とともに的確かつ効率的な審査が求められます。また、施工者及び資材・流通業者については、省エネ基準に適合する住宅・建築物の施工に加え、省エネ基準に適合する住宅・建築物に用いる資材の流通が求められます。なお、同省においては、政省令、告示、マニュアル、ガイドライン等について時間的余裕を持って公表しつつ、関係者と連携して十分な周知に努める方針です。

 今後、同連絡会議は、法改正項目に関する施行前後のタイミングで開催される予定で、申請者・審査者向けの講習会実施や解説動画の配信、各種テキストの作成など、改正法の円滑施行に向けた取り組みについて検討が進められます(図2)。

2025年度に実現する姿

国土交通省HP