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ナイス株式会社 2023年3月期(第74期) 第2四半期決算発表
経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、資源価格の高騰や円安の進行による物価上昇の影響が懸念される一方、サービス消費に改善の動きが見られました。住宅業界においては、新設住宅着工戸数は前年同期比0.7%減の44万2千戸となり、貸家・分譲住宅は増加しましたが、持ち家は同10.9%減の13万2千戸となりました。また、木材価格については、昨年度の短期的な上昇局面からは移行したものの、依然として一定の高値水準で推移しています。
このような状況の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間における売上高は1,140億18百万円(前年同期比9.3%増加)、営業利益は24億84百万円(同33.0%減少)、経常利益は23億2百万円(同32.7%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19億13百万円(同35.3%増加)となりました。
当社は、新たにステートメント「『彩りある未来』を想創(ソウゾウ)します」を理念体系の最上位に掲げ、このステートメント実現に向けた取り組みの一環として、未来を彩る木質空間「WoWooDTM」の提案をスタートいたしました。
【建築資材事業】
建築資材事業については、国産材をはじめとした木材の利用促進と安定的な調達の実現を目指し、全国の製材事業者様とのネットワークを生かした「多産地連携システム」を構築、また、家一棟分の木材を国産材でコーディネートする「国産材プレミアムパッケージ」の提案・普及に努めました。当社オリジナル商品「Gywood®」「ObiRED®」を含む木材製品の提案営業の仕組みにより、住宅分野だけでなく、様々な建築物において木造・木質化を推進いたしました。
新築住宅における省エネ基準の強化が図られる中、ナイスサポートシステムでは、工務店様やビルダー様のZEHの取り組みを一気通貫でサポートする新サービス「スマとく」の提供を開始しました。エネルギー商材を含む建築資材の提案や光熱費・ローンシミュレーション、省エネ計算等をワンストップで提供することで、ZEH商材をはじめとする建材・住宅設備機器の販売が順調に推移いたしました。
これらの結果、売上高は943億72百万円(同13.8%増加)となり、営業利益は30億37百万円(同37.6%減少)となりました。
【住宅事業】
住宅事業については、既存住宅流通に係る事業において、横浜・川崎エリアを中心に顧客接点を拡大・深化させ、ワンストップソリューションの提供に努めたことで、売上高が増加しました。一戸建住宅・マンションは、前年同期比で売上計上戸数が減少しましたが、第4四半期計上予定の免震マンションについては契約が順調に推移しています。
このような中、売上高は147億43百万円(同11.7%減少)、営業損失は1億95百万円(前年同期は営業損失5億6百万円)となりました。
【その他の事業】
その他の事業につきましては、売上高は49億2百万円(前年同期比3.4%増加)、営業利益は5億41百万円(同20.6%増加)となりました。
今後の見通し
2023年3月期通期連結業績予想については、8月10日公表「業績予想の修正に関するお知らせ」の通り、売上高は2,280億円、営業利益は56億円、経常利益は48億円、親会社株主に帰属する当期純利益は36億円を見込んでいます。年間配当予想については、1株当たり40円の配当としています。