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ニュース&レポート

林野庁 2021年木材需給表を公表 木材自給率は41.1% 国産材の供給量が12年連続で増加

木材の需要・供給量ともに増加

 林野庁は9月30日、2021年の木材需給表を公表しました。木材需給表とは、日本の木材の需要・供給量を丸太換算して集計したものです。例えば、需要のうち国内消費については、製材や合板、パルプ・チップといった用材や、燃料材、しいたけ原木に区分して取りまとめられています。

 2021年の総需要(供給)量は8,213.2万㎥(前年比10.3%増)と3年ぶりに増加し、コロナ禍前の水準に戻りました。供給量については、国内生産量が3,372.3万㎥(同8.3%増)と12年連続で増加したほか、輸入量についても4,840.9万㎥(同11.8%増)と大幅に増加しました。

 一方、木材自給率は、燃料材やパルプ・チップ用材を中心に、非建築用材等の輸入量が増加したことなどを受け、41.1%(同0.7ポイント低下)と11年ぶりに低下しました。

木材供給量及び木材自給率の推移

製材用材の国内生産が大きく増加

 用材の全体では、総需要量が6,714.2万㎥(同9.4%増)となりました。そのうち、国内生産量が2,412.7万㎥(同9.8%増)、輸入量が4,301.5万㎥(同9.1%増)となり、自給率は0.1ポイント上昇の35.9%となりました。

 区分別に見ると、建築用材等の自給率は、製材用材の国内生産が大きく増加したこと等により、48.0%と0.8ポイント上昇しました。製材用材は、総需要量2,617.9万㎥(同6.4%増)のうち、国内生産量が前年から10.7%増となる1,286.1万㎥と、輸入量の伸び(同2.6%増)を上回ったことから、自給率は1.9ポイント上昇の49.1%となりました。

 一方、合板用材については、総需要量が1,029.4万㎥(同15.4%増)となり、国内生産量は466.1万㎥(同11.1%増)と増加したものの、輸入量も563.3万㎥(同19.2%増)と大幅に増加したため、自給率は45.3%(同1.7ポイント減)と減少しました。

 非建築用材等の自給率は、35.5%と前年より2.0ポイント低下しました。このうち、パルプ・チップ用材は、総需要量が2,874.3㎥(同10.3%増)で、国内生産量・輸入量はともに増加しましたが、輸入量の増加率が上回ったため、自給率は16.5%(同0.5ポイント低下)と減少しました。燃料材についても、総需要量が1,474.4万㎥(同15.1%増)と伸長し、国内生産量の増加率を輸入量が大きく上回ったため、自給率は63.4%(同6.3ポイント低下)となりました。

林野庁