ニュース&レポート
「ウッドデザイン賞2022」応募開始 7月31日まで 「木を活かした社会課題の解決」を目指す取り組みを表彰
今回で8回目を迎えた「ウッドデザイン賞」は、昨年11月に設立された(一社)日本ウッドデザイン協会が主催となり、「木を活かした社会課題の解決」を目指す多様なモノ・コトを表彰する制度としてリニューアルがなされました。今回は、7月31日まで応募を受け付ける、「ウッドデザイン賞2022」の制度の全体概要に加え、刷新された3部門の審査ポイントなどについてご紹介します。
木のある暮らしをデザインする
「ウッドデザイン賞」は、日本の森林資源を生かし、消費者目線での木の良さや価値を有する建築・空間、木製品、活動・仕組み、研究等の取り組みを広く募集し、国内外に発信する顕彰制度として2015年に創設されました。これまでの7年間で1,656作品が同賞を受賞、ナイスグループでは7年連続、合計26の取り組みが受賞しており、そのうち「住まいの耐震博覧会」「全国47都道府県から森林認証材の供給体制確立」等の取り組みで、林野庁長官賞を受賞しています(下図)。
昨年11月には、同賞における成果を更に広く普及させるとともに、持続的に企画・運営していく観点から、主催団体として(一社)日本ウッドデザイン協会が設立されました。SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みが必須となっていることを踏まえ、木を使うことによって、社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義した上で、木の良さや価値を、デザインの力で再構築することを目的として、優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を募集・評価し、表彰する顕彰制度として、リニューアルがなされました。
時代背景を踏まえ3部門の審査ポイントを刷新
「ウッドデザイン賞2022」では、「ライフスタイルデザイン部門」「ハートフルデザイン部門」「ソーシャルデザイン部門」の三つの表彰部門について、社会課題の状況に合わせて審査ポイントの刷新が図られています。
「ライフスタイルデザイン部門」では、住まいからオフィス、店舗、学校等の多様なシーンに応じて、機能性や利便性を高め、豊かなライフ&ワークスタイルを提案している取り組みが、「ハートフルデザイン部門」では、木を活用して快適性を高め、心身のリラックスやコミュニケーションの促進等により、Well-being※1の実現や創造性の創出等が期待される取り組みが、「ソーシャルデザイン部門」では、持続可能な森林管理、地域経済循環率の向上に寄与する木材利用や、ストーリー性の付与や関わりの創出等で、木材利用の高付加価値化に寄与する取り組みがそれぞれ対象となります。
また、応募対象分野については、これまでの4分野を改編し、「建築・空間分野」「技術・建材分野」「木製品分野」「コミュニケーション分野」「調査・研究分野」の5分野としました。更に、それぞれの分野に新たなカテゴリーとして「新領域」が追加され、多様な技術開発・異分野技術の導入事例を広く募集し、木材利用におけるイノベーションの促進が図られています。
※1 幸福で、肉体的、精神的、社会的全てにおいて満たされた状態
※2 中小企業基本法第2条に該当する中小企業、個人事業主