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ナイスグループ 建築家 坂 茂氏の設計による「座禅リトリート」 「禅坊(ぜんぼう) 靖寧(せいねい)」にObiREDⓇやGywoodⓇ等が採用
ナイス㈱はこのたび、兵庫県の淡路島において、パソナグループが開発を手掛けた座禅リトリート「禅坊(ぜんぼう) 靖寧(せいねい)」に、ナイスグループオリジナルの国産材製品である「ObiREDⓇ」や「GywoodⓇ」をはじめとする国産材を約30㎥納材しました。今回は、その概要についてご紹介するとともに、㈱パソナグループ代表取締役グループ代表の南部靖之氏と、設計を手掛けた建築家の坂 茂氏へのインタビューをご紹介します。
淡路島の大自然に浮かぶ空中座禅道場
「禅坊 靖寧」は、パソナグループの株式会社awajishima resortが運営する施設で、4月29日にオープンしました。昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴う環境の急速な変化や、心身ともに健康なライフスタイルへの関心の高まり等を背景に、大自然の中でのアクティビティ体験や健康的な食事を通して、心身のバランスを整えることをコンセプトにしています。
設計については、建築業界で最も権威のある賞の一つである「プリツカー賞」を受賞した建築家の坂 茂氏が手掛けました。360度に広がる淡路島の景観と美しく溶け込みながらも躍動感のあるダイナミックなデザインとなっており、自然に優しい素材が最大限に活用されていることが大きな特徴です。
ナイス㈱は同施設に、ナイスグループオリジナルの大径木高耐久赤身材「ObiREDⓇ」や表層圧密テクノロジー「GywoodⓇ」をはじめとする国産材を約30㎥納材しており、全長100mに及ぶウッドデッキのほか、外壁の羽目板や窓枠の格子材など、随所に採用されています。建物の内外装に木をふんだんに取り入れることで、木の温もりと香りを感じることができる施設となっています。
施設の内外装を彩る、ナイス㈱オリジナル商品
「ObiREDⓇ」は、飫肥スギの大径材の赤身部分のみを使用しており、豊富に含まれる精油成分により高い耐久性を有しています。また、天然乾燥と中温の人工乾燥を組み合わせた独自の乾燥技術により、耐久性を損なうことなく高い形状安定性を実現しています。加えて、乾式の防腐・防蟻薬剤のAZNを加圧注入することでその耐久性を更に高めることができ、フェンスやルーバーといった外装材として幅広く活用されています。本施設においては、デッキへと続く階段横の外壁や、1階部分を覆う窓枠の格子などに採用されているほか、建物を支える鉄骨の化粧材としても取り入れられており、建物全体の木質感を高めています。
「GywoodⓇ」は、一般的に軟らかいとされる針葉樹の表層部を特に圧縮し、密度を高めることで、表面を硬く、傷付きにくくしています。一方で、中心部の密度は通常の針葉樹とほぼ変わらないため、針葉樹本来の特長である手足で触れた際の温かみや優れた歩行感は保たれます。これらの特長を生かし、本施設を象徴する全長100mに及ぶウッドデッキには、「ObiREDⓇ」に「GywoodⓇ」による表層圧密加工を施した床材が採用されており、裸足で歩くことで木の優しさを感じることができます。また、レストランのテーブルや宿泊部屋の棚板など、内装の造作材としても多く採用されており、空間に彩りを与えています。
【新・素適音楽館 概要】
日本の財産である森林・木材の利用について先進的な事例を紹介する番組です。
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