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林野庁 2020年木材需給表を公表 木材自給率が48年ぶり40%台に回復
木材自給率は10年連続で増加
林野庁は9月30日、2020年の木材需給表を公表しました。木材需給表とは、日本の木材の需要・供給量を丸太換算して集計したもので、例えば、需要のうち国内消費については、製材や合板、チップ、パルプといった用材や、燃料材、しいたけ原木に区分して取りまとめています。
2020年の木材総需要量は7,443.9万㎥(対前年比9.1%減)となりました。供給量については、国内生産量が3,114.9万㎥(同0.5%増)と前年に比べて16.1万㎥増加し、11年連続で増加しています。一方、輸入量は、同762.7万㎥減少し、4,329万㎥(同15.0%減)となりました。これにより、木材自給率は10年連続で増加して41.8%(同4.0ポイント増)となり、1972年以来48年ぶりに40%台を回復しました。
用材自給率が2.4ポイント増加
用材については、総需要量が6,139.2万㎥(同13.9%減)となりました。そのうち、国内生産量が2,198.0万㎥(同7.7%減)、輸入量が3,941.2万㎥(同17.0%減)で、自給率は35.8%となり前年比で2.4ポイント増加しました。なお、用材の内訳について、2020年から集成材、構造用集成材、セルラーウッドパネル及び加工材の数量は、従来の「その他」から「製材用材」に、再生木材の数量は同じく「その他」から「パルプ・チップ用材」に計上されており、2019年の数値についても比較のため再集計が行われています。
区分ごとに見ると、建築用材等について、製材用材の総需要量は2,459.7万㎥(同10.9%減)となりました。このうち国内生産量が1,161.5万㎥(同9.8%減)と昨年の増加から減少に転じましたが、輸入量も1,298.2万㎥(同12.0%減)と引き続き減少となったことから、自給率は47.2%(同0.6ポイント増加)となりました。
また、合板用材については、総需要量が891.9万㎥(同14.8%減)となり、国内生産量は419.5万㎥(同11.6%減)と減少したものの、輸入量も472.4万㎥(同17.5%減)と減少したため、自給率は47.0%(同1.7ポイント増)と上昇しました。
このほか、パルプ・チップ用材については、総需要量が2,606.4㎥(同17.5%減)で、輸入量の減少率が、国内生産量の減少率を上回ったため、自給率は17.0%(同2.3ポイント増)と上昇しました。熱材料については、総需要量が1,280.5万㎥(同23.3%増)と伸長し、国内生産量も輸入量を大きく上回り、69.7%(同3.0ポイント増)となりました。
林野庁
https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/210930.html