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国土交通省 水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドラインを公表
国土交通省は5月28日、「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」を公表しました。これは、昨年8月に取りまとめられた「水災害対策とまちづくりの連携のあり方」検討会による提言を踏まえ、防災まちづくりに取り組む地方公共団体等を支援するため、水災害ハザード情報の充実や防災まちづくりを進める考え方・手法について、ガイドラインとして示したものです。
本ガイドラインでは、①多段階の頻度における浸水想定や河川整備前後の浸水想定等の防災まちづくりに活用できる水災害に関するハザード情報の充実、②ハザードの特性や地域の状況に応じた地域ごとの水災害リスクの評価、③水災害リスクの評価に加え、地域の持続可能性やまちづくり全体との総合的なバランスを考慮した、防災まちづくりの方向性の決定、④水災害リスクが存在する区域における、リスクを軽減または回避するための総合的な対策の検討および地域の関係者との合意形成、⑤流域・広域の視点からの関係者の連携体制の構築、人材の確保・育成等の五つの項目について、基本的な考え方を示しています。
具体的には、既に公表されているハザード情報に加え、より高頻度の浸水想定や、河川整備前後の浸水想定といった、防災まちづくりに活用できるハザード情報を新たに作成することを提案しています。その上で、暴露および脆弱性の情報により、水災害による損失を表す「水災害リスク」を評価することが重要であるとし、ハザードの特性や地域の状況に応じた評価項目の設定を勧めています。更に、ここで評価した水災害リスクを可能な限り避けることを原則としつつ、都市の構造等を踏まえて、総合的なバランスを考慮した防災まちづくりの方向性を決定するとしています。そして、その実現に向けては、リスクを軽減または回避するための対策を総合的に検討し、目標を設定するという流れを示しています。
同省は今後、本ガイドラインの周知を図り、水災害リスクを踏まえた防災まちづくりが推進されるように支援していく方針です。