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林野庁 2019年木材需給表を公表 木材自給率が9年連続上昇、 37.8%に
国内生産量が増加
林野庁は9月30日、2019年の木材需給表を公表しました。木材需給表とは、日本の木材の需要・供給量を丸太換算して集計し、製材や合板、パルプ・チップといった用材や、燃料材、しいたけ原木に区分して取りまとめたものです。
2019年の木材総需要量は、8,190.5万m3㎥(対前年比0.7%減)となりました。供給量については、国内生産量が3,098.8万㎥と前年に比べて78.7万㎥増加し(同2.6%増)、輸入量が5,091.7万㎥と同136万㎥減少しました(同2.6%減)。これにより、木材自給率は1.2ポイント増加して37.8%と、2011年から9年連続で上昇しました(図1)。
製材用材の自給率が5割を突破
総供給量の8割超を占める用材については、総需要量が7,126.9万㎥(同2.6%減)となりました(図2)。このうち、国内生産量は2,380.5万㎥(同0.5%増)、輸入量は4,746.4万㎥(同4.1%減)で、自給率は33.4%(同1.0ポイント増)と9年連続で上昇しました。
区分ごとの詳細を見ると、製材用材については総需要量が2,527万㎥(同1.7%減)となりました。このうち、国内生産量が1,287.5万㎥(同2.5%増)と昨年の減少から増加に転じ、輸入量が1,239.5万㎥(同5.7%減)と引き続き減少したことで、自給率は51%(同2.1ポイント増)と5割を突破しました。
合板用材については、総需要量が1,047.4万㎥(同4.8%減)で、国内生産の増加傾向が継続したことで、自給率は45.3%(同4.5ポイント増)と大きく上昇しました。パルプ・チップ用材については、総需要量が3,106.1万㎥(同3.0%減)で、国内生産量の減少率が輸入量の減少率を上回ったため、自給率は15.0%と昨年から0.9ポイント減少しました。
このほか、燃料材については、総需要量が1,038.6万㎥(同15.1%増)と伸長したものの、輸入量の増加率が国内生産の増加率を上回ったことで、自給率は2.6ポイント減少して66.7%となりました。